2020-09-20

投資をしていくにあたって、資金管理が最も重要な要素になります。

CashmanagementINVESTMENT 投資をしていくにあたって、資金管理が最も重要な要素になります。

為替の世界はゼロサムゲームと言われ、利益を伸ばす人がいれば利益を減らす人がいます。
為替取引をする上で、2国間の取引を行う上で、一方のレートがあがれば、もう一方はレートが下がっていきます。
トレーダーの多くが多額の損失を負い、相場から退場するのは何故でしょうか?
それは手法や指標などの認識不足もありますが、多くの場合資金管理の甘さにあります。
ギャンブルでトレードするか、投資としてきちんと資金管理を行いながらトレードするかで今後のトレード人生に多大な影響を与えます。
資金を着実に増やす為には「資金管理」が最も重要な要素です。

目次
    1. 損失の理由は、資金管理の欠落
    2. 単利と複利
      1. 単利
      2. 複利
      3. 複利は敵に回せばものすごく恐ろしい
    3. 勝率が高いのはいいこと?
    4. リスクリワードレシオ(比率)とは?
    5. ストップロスオーダー
      1. 「建値決済」は損失を抑える強い味方
    6. 出金するまでが投資
    7. まとめ

損失の理由は、資金管理の欠落

投資を行っていく上で、相場からどれ程の人が退場していったでしょうか?
そして、どれ程の人が借金を抱えてしまったでしょうか?
またどれ程の人が塩漬けのポジションを今も抱えているでしょうか?
上記に当てはまる人の多くは、ずばり資金管理の欠落が原因です。

資金管理ができていないと、口座に10万あろうが100万あろうが例え1億円以上あろうが、口座のお金は一瞬でゼロになり養分になってしまいます。
資金管理とは、具体的に起こる資金の変動の可能性をあらかじめ予測し、その事態に備えて行動することです。
ウォーレン・バフェットのこんな名言があります。「ルール1・損をしないこと。ルール2・ルール1を絶対忘れないこと」
つまりは、勝つことより負けないことが一番大事ということになります。
相場から退場せずに生き残ってさえいれば、必ず勝てるチャンスはやってくるのです。

単利と複利

資産を運用していく上で、単利と複利では異なる仕組みと特徴を持っています。
長期で投資を考えている方にとっては、圧倒的に福利が魅力的です。
元金100万をわかりやすく年利10%で30年運用すると下記のように金額に違いがでてきます。

単利

「単利」・・・・・・「預けた元本のみ」に利息がつく

期間 元利合計 年間利回り
0年後 1,000,000円 0円
1年後 1,100,000円 100,000円
2年後 1,200,000円 100,000円
3年後 1,300,000円 100,000円
5年後 1,500,000円 100,000円
10年後 2,000,000円 100,000円
20年後 3,000,000円 100,000円
30年後 4,000,000円 100,000円

複利

「複利」・・・・・・「元本+利息」に利息がつく

期間 元利合計 年間利回り
0年後 1,000,000円 0円
1年後 1,100,000円 100,000円
2年後 1,210,000円 110,000円
3年後 1,331,000円 121,000円
5年後 1,610,510円 146,410円
10年後 2,593,742円 235,794円
20年後 6,727,500円 611,591円
30年後 17,449,402円 1586,309円

1,000,000円を年利10%で複利運用すると
30年後に17,449,402円、約17.45倍になります。
単利では 4,000,000円となり、その差は 13,449,402円です。

複利は敵に回せばものすごく恐ろしい

資産を増やすには、利益が出たらそれを元本にLot計算を見直していき雪だるま式に増やしていく複利効果がとっても効果的です。

しかし、複利にもデメリットはもちろん存在します。
例えば、闇金や消費者金融、リボ払いなどなど100万円を借りていつまでも返済しなければ借金は雪だるま式に増えていきます。
ひどい所では20%というところもあると思いますが、これも複利効果です。
完済できる頃にはいくらのお金を損しているか想像できますよね…

複利は、味方につければ心強いですが、敵に回せばものすごく恐ろしいのです。
全ては計画的に、上手に利用していきましょう。

勝率が高いのはいいこと?

10回トレードをしたとして、4回負けても6回勝てばいい!っと、よく耳にしますが、
果たしてそうでしょうか?
勝率が高い事に越したことはないですが、6回勝っても損失を出す人もいますし、9回勝っても最後のトレードで資産を全て失う人もいます。
反対に勝率20%~40%の人でも利益を出す人もいるのです。

FXにおいては、勝率はほぼ関係ないのです。
大事な事は、勝率よりも1回の勝ちトレードでいかに値幅を取り大きな利益を伸ばすかが鍵となるのです。
損小利大を常に意識し、爆発的な初動を掴むのがトレーダーとしての根本となります。

リスクリワードレシオ(比率)とは?

リスクリワードレシオとは、取引における「損失:利益」の比率のことです。
リスクリワードとは、利益確定の幅と損切り幅のことをいいます。
『勝ちトレードの平均』÷『負けトレードの平均』の計算式でリスクリワードは算出できます。

例1)
リスクリワード 1:0.5(利確5千円、損切り1万円の場合)
10回トレードして、勝率が67%でプラスマイナス0となりますので、
最低でも勝率67%以上を維持しないと勝ちとはなりません。

例2)
リスクリワード 1:1(利確1万円、損切り1万円の場合)
10回トレードして、勝率が50%でプラスマイナス0となりますので、
最低でも勝率50%以上を維持しないと勝ちとはなりません。

例3)
リスクリワード 1:2(利確2万円、損切り1万円の場合)
10回トレードして、勝率40%で利益8万円、損失6万円となり+2万円です。
勝率30%の場合は利益6万円、損失7万円となり-1万円です。

例4)
リスクリワード 1:3(利確3万円、損切り1万円の場合)
10回トレードして、勝率30%で利益9万円、損失7万円となり+2万円です。
勝率25%の場合は利益7.5万円、損失7.5万円となり+0円です。
勝率20%の場合は利益6万円、損失8万円となり-2万円です。

例5)
リスクリワード 1:4(利確4万円、損切り1万円の場合)
10回トレードして、勝率30%で利益12万円、損失7万円となり+5万円です。
勝率25%の場合は利益10万円、損失7.5万円となり+3.5万円です。
勝率20%の場合は利益8万円、損失8万円となり+0万円です。

上記のように、リスクリワード1:3を維持したトレードを続ければ、
勝率が25%を下回らない限り総トレードではプラスとなります。
リスクリワードを高く設定することで安定した利益を得ることができます。

ストップロスオーダー

ポジションを持っている時に、レートが損失の方へ変動してきたとします。
その場合、それ以上の損失を避けるためにポジションを決済する注文のことをストップロスオーダーと言います。
ポジションを持つ際に、損失が出ることをあらかじめ想定し、損失額が大きくなりすぎる前に損切り(ストップロス)をすることが重要になるのです。

「建値決済」は損失を抑える強い味方

建値決済は、エントリー価格にストップロスを設定し直す事で、損失を限りなくゼロに近くし、利益を伸ばす事だけに注力できる強い味方となります。
言い換えるとリスクなしで利益を出す事が出来ます。

ただ、レートが上下に変動していくなかで価格が建値に戻ってくる事は何度もあることなので、利益を伸ばすこともまた難しくなるのも事実です。
また、建値決済が滑る事もなくはないので、リスクがないとは言い切れません。リスクが限りなくゼロに近いと思っておいてください。

それを避ける為には、利益が十分に伸びて、建値以上のラインにストップを置くことをオススメします。
ポジションのLot数に応じて500円、1000円、1万円の利益が下回った場合は決済するという風にストップの置き場所を考える事で、利益を確保し、最強の武器となっていきます。

出金するまでが投資

証券口座に増やした利益がある以上、資金を溶かしてしまう可能性はゼロではありません。
トレードをする本人は人間である以上、その時の感情や欲望に目がくらむ事もあるからです。

資金管理においては、利益の10%~50%は週単位でも月単位でもかまいませんが、
こまめに出金する事がメンタル的にも大事となります。

資金を手元に確保しておく事で、万が一資金を溶かしてしまっても、また一からやり直せる事ができます。
また、大きなチャンスがやってきたときには、手元の資金を元手に増額や新たな投資へと回す事ができます。
お金を守りながらトレードすることも資産を運用するという観点では重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
資金管理をしないトレードはギャンブルと同じです。
ギャンブルにいい未来はほぼございません。
あなたの大事なお金を守るためにも、資金管理をきちんと行い、より良いトレードになることを願っています。